コンテンツにスキップ

【EA化#05】一目の幅(時間論)EA — 時間の歪みを攻略

この記事の3行まとめ

  • ⏱️ 「価格」ではなく「時間」の経過(横軸)をシグナルにするユニークな戦略
  • 🐢 Logic A(平均回帰): トレンドが長続きしすぎた(時間切れ)後の反転を狙う
  • 🐇 Logic B(ブレイク): 基準線が追いついてきた(段差発生)瞬間の押し目・加速に乗る

はじめに

この記事は、MQL移植 #07 で作成した「一目の幅(Ichimoku Width)」インジケータを、実際のEA(自動売買プログラム)に変換したものです。

通常のテクニカル分析は「価格がいくら動いたか(縦軸)」を重視しますが、このインジケータは「クロスしてからどれくらい時間が経過したか(横軸)」を監視します。 この「時間の概念」をトレード戦略に落とし込むことで、価格だけの分析では見えてこないエントリーポイントを探ります。


ロジック概要

今回は、この「一目の幅」を利用して、対照的な2つの戦略を実装しました。

Logic A: 時間的・平均回帰 (Time Mean Reversion)

「相場にはリズムがある」という考えに基づき、「一定期間(26本など)、基準線がフラットなまま価格が乖離し続けている」状態を「行き過ぎ(Overextended)」と判断して逆張りを仕掛けます。

  1. TK Width >= WidthThreshold (26): 転換線が基準線とクロスしてから26本以上経過した。
  2. 逆張りシグナル:
    • 価格 < 基準線(下降中)なら、そろそろ反転か調整が入る → 買い (Buy)
    • 価格 > 基準線(上昇中)なら、そろそろ反転か調整が入る → 売り (Sell)
  3. 雲フィルター:
    • 「雲の下」での逆張り買いなど、不利な局面を回避します。

Logic B: 基準線追随ブレイク (Kijun Follow Break)

一目均衡表の「基準線が動いた(段差ができた)」瞬間を捉えます。これは「相場が新しい価格帯を受け入れた(トレンド進行)」サインです。

  1. 溜め (Preparation): 直前まで TK Width が一定以上(9本など)大きかった。
  2. 発射 (Trigger): 最新足で TK Width1にリセットされた。
    • これは「基準線が動いた(転換線に追いついた)」ことを意味します。
  3. 順張りシグナル:
    • 基準線が切り上がった → 買い (Buy)
    • 基準線が切り下がった → 売り (Sell)

バックテスト結果

1時間足では有効なエントリー回数が少なかったため、5分足 (M5) でバックテストを実施しました。 短期間のノイズを拾いやすくなる反面、エントリーチャンスが増え、ロジックの有効性を確認しやすくなります。

Logic A (平均回帰)

Logic A Backtest

Logic A バックテスト結果 (EURUSD M5)

Logic B (ブレイク)

Logic B Backtest

Logic B バックテスト結果 (EURUSD M5)

パラメータ設定

パラメータ デフォルト 説明
Tenkan_Period 9 転換線
Kijun_Period 26 基準線
WidthThreshold 26 (Logic A) エントリー閾値
PrepNodes 9 (Logic B) 溜めに必要な期間
Lots 0.1 取引ロット数
StopLoss 100 損切り幅 (pips)
TakeProfit 100 利食い幅 (pips)

ソースコードのダウンロード

EAファイルをダウンロードして MQL5/Experts/ フォルダに配置してください。 注意: 動作には Ichimoku_Width.mq5Indicators/ フォルダに必要です。


関連記事


EA化シリーズ一覧に戻る